西児童館お箏クラブ 4回目(2)
- fukushima
- 2024年11月21日
- 読了時間: 2分
更新日:2024年11月25日
9月から始まった西児童館お箏(こと)クラブも4回目となりました。
今回は、知多の岡田神明社 雅楽部の河内司先生にお越しいただき、雅楽で使う楽器を紹介していただきました。
二つ目は笙。「しょう」と読みます。
頭(かしら)とよばれるお椀のようなものに17本の竹を円形に差し込み、それを金属の帯が束ねています。
その形は、想像上の動物、鳳凰(ほうおう)が翼を立てた姿にたとえられます。
植物から作った「ぜつ」を振動させる篳篥(ひちりき)とちがって、薄い金属の板を振るわせて音を作り出すので、演奏する前には金属を乾かす必要があります。
そのために火鉢、電熱器が用いて楽器を温めます。
河内先生がお持ちの笙専用保温器は中に手を入れるとほっこりとした温度になっていました。
笙(しょう)という楽器は竹に開いている穴を必ずふさがないと音が出ないこと、息を吹き入れても吸っても音が出ること、そして一度にたくさんの音を鳴らし和音を奏でることができる珍しい楽器であること、などを説明していただき、いよいよ演奏です。
さきほどの篳篥(ひちりき)でよほどびっくりしたのか、皆さん身構えています。
笙(しょう)の音色が流れます。
するとみなさんの肩の力がすっと抜けました。
みなさんの感想には「やさしい」「鍵盤ハーモニカのよう」と書かれていました。
それもそのはず古代から笙の音色は「天から差し込む光」をあらわすと言われています。
2025年1月26日日曜日のお箏クラブ発表会では、みなさんの「越天楽今様(えてんらくいまよう)」と笙(しょう)を合奏しますので、楽しみにしていてください。
河内先生は、篳篥(ひちりき)、笙(しょう)と並んで雅楽の中でメロディを担当するもうひとつの楽器、「龍笛(りゅうてき)」も演奏してくださいました。
龍笛は、篳篥に比べるとやや太い竹でできており、こちらは横笛です。
名前に「龍」とついていますが、その音色は穏やかな印象でした。
龍笛の音色は「天と地の間の空間」をあらわしている、と言われています。
日本最古のオーケストラである雅楽の楽器の音を生で間近で聞くことのできる大変貴重な機会でした。

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